【身体の専門家が解説】巻き肩はなぜ起こる?意外と知らない本当の原因と仕組み

巻き肩の状態は、肩が前方に入り込むことで上半身のバランスが崩れ、首や肩まわりの見え方にも影響を与えやすい姿勢のひとつです。

一見すると胸を張る姿勢を意識すれば改善すると思われがちですが、実際には肩まわり以外の骨格の歪みや筋肉の状態が関係している場合がとても多いです。今回は巻き肩になる原因とその仕組みをもとに、綺麗な姿勢へと改善していく方法を説明していきます。

目次

なぜ巻き肩は姿勢を意識しても変わらないのか


巻き肩は、胸を張る・姿勢を意識するといった対処だけでは、本当の意味で改善することはありません。
なぜ肩まわりを意識しても改善できないのか、巻き肩になってしまう仕組みを解説します。

原因その1:身体の防御反応で肩や腕が内側に入り込む

全身の歪みや力みの影響、交感神経が優位な状態が続いてしまうことで、身体は自分を守ろうとする動きをします。
この動きを『防御反射』と呼びます。
防御反射が起きると、上半身は猫背(屈曲)と腕の内側へのねじれ(内旋)が生じやすく、肩が内側に入るような姿勢になるため巻き肩につながります。

猫背(屈曲)については、こちらの記事の原因その1で動きを詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

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原因その2:腕のねじれは固定されやすい

身体の力みは人の身体の構造上、末端に出やすいという特徴があります。
頭・手先・足先は骨の数が多く、関節も多く存在します。これは、複雑な動きができるようにするための人体構造なのですが、細かな関節が多いということは、関節がスムーズに動くためのゆとりスペース(遊び)が小さく、簡単に力んで関節を固めやすいという特徴もあります。そのため、力みは末端に強く出やすくなります。
股関節や肩関節のように遊びが大きい関節を力むよりも、手先をグーの形にするなど末端を力む方が力が加わりやすいのもこのためです。

1分でできる巻き肩改善ストレッチ


1.背中のストレッチ

背中側で手を組み、少しずつ上に上げるようにストレッチします。巻き肩が強い場合ほど、腕は上がりにくくなります。

このストレッチの目的は、菱形筋(りょうけいきん)など肩甲骨を内側に寄せる筋肉の活性化と、腕を外側に開く可動域の拡大です。

はじめのうちは無理をせず、少しずつ上げていけるようにしましょう。

2.大胸筋のストレッチ

片手を肩の高さくらいまで上げて、壁またはドアに手をつきます。
そこから体を伸ばした手と反対方向にひねり、胸が伸びるところで止めましょう。
壁やドアについている手の位置を少しずつ上に変えながら行うことで、大胸筋のストレッチになり、腕の内旋方向への引っ張りを改善することができます

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1.内旋方向のねじれを整える

全身の屈曲と内旋方向の歪みを正しながら、特に腕の内旋のねじれを取るように矯正していきます。
このとき末端の手首の骨(手根骨)のくっついてしまっている関節をはがし、本来の動きを回復させる矯正もあわせて行っていきます。

2.猫背の改善

猫背の歪みがあると、腕も内旋方向に引っ張られやすくなります。
特に中部胸椎にかかっている力みや緊張を上下(首側と骨盤側)に分散させ、脊柱全体が均一な緊張度になるように調整していきます。猫背により中部胸椎が丸まって硬い状態から、脊柱全体が適切なS字カーブを描き、均一な硬さになるように整えていきます。

3.肩甲骨の調整

肩甲骨も猫背と腕の内旋の歪みがあると、外側に引っ張られた状態で固まりやすいため、肩甲骨を正しい位置に誘導する矯正を行います。肩甲骨をはがし、内側への(内転方向)への可動域を上げて整えていきます。

最後に


巻き肩は姿勢だけの問題ではなく、腕の内旋など意外なところが原因だったということをご理解いただけたかと思います。

デジタル社会のいま、どうしても屈曲した姿勢を取りやすく、無意識のうちに力み、筋肉が緊張した状態で身体が硬く歪んだまま固まってしまいやすい傾向にあります。

ほんの少しのケアで悪化を防ぎつつ、身体の根本原因を整えることで、綺麗な姿勢を無理なく保てるようになります。

記事監修


美.design 最高技術顧問

杉山 高洋(すぎやま たかひろ)

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